アナフィラキシーについて

アナフィラキシーについて

アナフィラキシーとは、非常に強いアレルギー反応のことで、ワクチン等の接種後すぐに発症し、生命を脅かすこともあります。

海外の報告で、新型コロナウイルスのワクチン接種後のアナフィラキシーの発生回数は、100万回あたり4.5回でした。これは、その他のワクチンと比較しても、不活化インフルエンザワクチン(100万回あたり1.4回)、肺炎球菌ワクチン(100万回あたり2.5回)、弱毒生帯状疱疹ワクチン(100万回あたり9.6回)と決して多い症例ではありません。

《100万人あたりのワクチン接種アナフィラキシー発症数 (海外)》

新型コロナインフルエンザ肺炎球菌帯状疱疹
4.5回1.4回2.5回9.6回

一方、日本国内では新型コロナワクチン接種後のアナフィラキシー発症数が、海外に比べ多いのではないかと危惧されていました。田村憲久厚生労働相や河野太郎行政改革担当相も「欧米の状況と比べると、数が多いように思われる」との見解を示されていました。

厚生労働省の報告によりますと、日本国内では新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応疑い報告として、2021年3月21日までに181件(578,835回接種中)報告されています。非常に多いようにも見えますが、現段階では「報告基準の差」によるものではないかと考えられています。

ブライトン分類による国内の事例

国際的には「ブライトン分類」というアナフィラキシーの分類方法があります。 症状や血圧や脈拍数などのバイタルサインからアナフィラキシーの重症度を分類します。レベル1~5に分かれ,以下のように分類されています。

・レベル1~3がアナフィラキシー
・レベル4が十分な情報が得られておらず症例定義に合致するとは判断できない
・レベル5がアナフィラキシーではない

専門部会が、2021年3月9日までに日本国内で報告された17名を詳しく調べたところ、「ブライトン分類」に当てはめた場合に、アナフィラキシー疑いと診断されたのは7名でした。またこのアナフィラキシー疑いと報告された7名は、その後いずれも回復していると報告されています。つまり、新型コロナワクチンによるアナフィラキシーは「非常にまれな副反応」と考えられますので、アナフィラキシーを恐れ予防接種を避ける心配はないと考えられます。

ワクチン接種後の対応について

米疾病予防管理センター(以下CDC)では、過去にアナフィラキシーの症状があったことのある方は接種後30分間、その他の方は15分間の経過観察を推奨しております。なおCDCは,新型コロナウイルスワクチンの成分に対して重度のアレルギー反応を起こしたことがある方や、ワクチンの初回接種直後にアレルギー反応があった場合には、2回目の接種を行わないことを推奨しております。ですが、もしもアナフィラキシー反応が起こっても、すぐに対応出来るようワクチン接種会場や医療機関では、医薬品などの準備をしております。息苦しさなどの呼吸器症状がみられれば、速やかに医師までご相談下さい。また、症状が強い場合には、高度医療機関へ搬送し対応していただくことも可能ですので、ご安心下さい。

はやかわ循環器内科クリニック 院長 早川 裕

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