予防接種の副反応について

予防接種の副反応について

ワクチンの接種には,免疫がついて病気にならなくなるプラスの反応のみではなく、マイナスの反応もありえます。

たとえば注射したところの腫れや発熱、場合によってはけいれんなど、免疫の反応によっていろいろな症状が出現することがあり、これを副反応と呼んでいます。

人間の身体は非常に複雑にできているので、同じ病気で必ず全員に同じ症状が出ることはありません、同様に薬の反応にも個人差があり、反応も起こる方と起こらない方がおられます。

ワクチンを接種する時というのは基本的に健康な状態です。そのため予防接種で体調が悪くなるようなら「打たない方がよかった」と思うのも無理もありません。しかしマイナスの面があったとしても、それを上回るプラスの効果がある場合には予防接種を勧められます。

予防接種に対して冷静に判断できるように、予防接種の副反応についてまとめます。

予防接種の副反応とはどのようなものか?

局所反応

ワクチン接種に伴い、接種した場所に起こる炎症の症状です。

免疫反応をつけるというワクチンの目的からは避けられない反応で、多くは数日以内に改善します。

昨今、ワクチン接種後の慢性的な肩の痛みが話題になっています。注射液が肩関節まで至ることで関節周囲に免疫反応が起こり、激しい炎症を引き起してしまうことで症状は出現します。

この症状はSIRVA(シルバ)と呼ばれ、鎮痛剤や湿布の投与で対応されます。痛みが治まるまで数ヶ月かかることもあります。

アナフィラキシー 

接種後15分後くらいから起こるアレルギー反応です。じんましんや喘息のようなゼーゼー感、腹痛や嘔吐等の消化器症状などが急速に起こります。

頻度は低いですが、症状が強いために緊急の処置を必要とすることもあります。場合によっては高度医療機関に救急搬送することがあります。

・その他のワクチンが原因となる病気

急性散在性脳脊髄炎(ADEM)やギランバレー症候群といった神経の病気や脳炎などの病気が起こることがあります。頻度は極めて少ないものの、非常に大きな問題となる病気なので見過ごすことはできません。

その他の有害事象

「有害事象」は副反応も含め、接種後に予期せず起きた不利益な現象すべてを表します。たまたま起こった健康被害も含まれるので、接種した日に食中毒になったり交通事故を起こしたりしても有害事象となります。

・不安や痛みによる心身の反応

時に予防接種の痛みや不安により自律神経が刺激され、一時的に血圧が下がって意識を失ってしまったり気分がわるくなったりすることがあります。

これは「血管迷走神経反射」と呼ばれ、注射前に非常に緊張していたり、これまで採血や注射で気分がわるくなったりしたことがある場合は症状を起こしやすいと言われています。

ご不安がある場合には、あらかじめベッドに横になっていただくなど対応いたしますので、事前に医師までひとことお伝え下さい。

はやかわ循環器内科クリニック 院長 早川 裕

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