2月に気をつけたい健康の話「寒さと血管リスクに備える」


みなさんこんにちは。
鹿児島市のはやかわ循環器内科クリニック院長の早川です。

鹿児島でも冷たい北風が吹き抜け、1年の中で最も寒さが身に染みる時期ですね。
大学進学でやってきた鹿児島での初めての冬を思い出します、意外と寒い鹿児島の冬です。
そんな鹿児島の朝晩の冷え込みと日中の陽だまりの寒暖差は、私たちが想像している以上に、私たちの「血管」に大きなストレスを与えています。

今回は、寒さ続く2月を元気に乗り切るためのポイントを、詳しくお話ししましょう。

「隠れ高血圧」にご用心:なぜ2月は血圧が不安定になるのか

冬に血圧が上がるのは、寒さによって体温を逃さないよう血管が収縮する自然な反応です。しかし、2月は特に「朝の急激な血圧上昇(モーニング・サージ)」に注意が必要です。

暖かい布団から冷え切った室内へ出た瞬間、血圧は跳ね上がります。普段の診察室では正常な血圧の方でも、冬の早朝だけは危険な数値になる「仮面高血圧」の状態に陥っていることが少なくありません。ご自宅での起床後の血圧測定を、ぜひ習慣にしてみてください。

命を守る「温度のバリアフリー」:ヒートショックを徹底防衛

冬の入浴中に起こる「ヒートショック」は、交通事故死よりも多いと言われるほど深刻です。対策の鍵は、家の中の温度差をなくす「温度のバリアフリー」です。

  • 浴室・脱衣所を「居間」と同じ温度に 入浴の15分前から脱衣所を暖房で温め、浴室もシャワーを高い位置から流して蒸気で温めておきましょう。
  • かけ湯で「心臓」を驚かせない 足先から少しずつお湯をかけ、体が温度に慣れてから浴槽に浸かってください。
  • 「41度」の壁を守る 42度を超えると心臓への負担が急増します。41度以下で10分程度の入浴が、リラックスと安全を両立する目安です。

冬の盲点「かくれ脱水」:ドロドロ血液を防ぐ水分補給の極意

夏場に比べて水分補給を忘れがちな冬ですが、実は室内は暖房で非常に乾燥しています。体から水分が失われると血液の粘度が上がり、いわゆる「ドロドロ血液」になって血管が詰まりやすくなります。

「喉が渇いた」と感じる前に、コップ一杯の白湯をこまめに飲むようにしましょう。特に就寝前と起床後の水分補給は、夜間の血管事故を防ぐための「命の水」となります。

鹿児島の食卓と血管:甘い・辛い誘惑と上手に付き合うコツ

鹿児島は美味しい食べ物の宝庫ですが、味付けが濃いめになりがちな傾向もあります。塩分の取りすぎは血圧上昇の直結要因です。

すべてを我慢する必要はありません。お出汁の旨味を効かせたり、酢やレモンでアクセントをつけたりすることで、美味しく減塩に取り組めます。また、旬の野菜(ほうれん草や小松菜など)に含まれるカリウムは、余分な塩分を体外に出す手助けをしてくれます。

見逃してはいけない心臓・血管の「SOSサイン」

もし、次のような症状を感じたら、それは血管からの警告かもしれません。

  • 胸の圧迫感: 「重苦しい」「階段で胸が詰まる」と感じる。
  • 奥歯や肩の痛み: 心臓の異変が、神経を通じて肩や顎に痛みとして現れることがあります(放散痛)。
  • 突然の動悸・息切れ: 普段通りの歩行で息が切れるようになった。

これらは「寒さのせい」で済ませてはいけないサインです。2月の厳しい寒さの中で、少しでも「胸が苦しいな」「血圧が高いな」と感じたら、いつでもお気軽にご相談ください。

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