みなさんこんにちは、鹿児島市のはやかわ循環器内科クリニック院長の早川です。
「いびきや日中の眠りが気になるけれど、どんな検査をするんだろう?」「もしかして、入院が必要なのかな?」 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査について、このような不安や疑問をお持ちの方は少なくありません。
ご自身の健康のためと分かっていても、検査内容や手間、費用は気になりますよね。
実は、SASの検査には大きく分けて2つの選択肢があります。
それは、「ご自宅でできる簡易検査」と「病院に一泊して行う精密検査(PSG検査)」です。
今回は、この2つの検査方法について、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。
ご自身に合った検査を知ることで、安心して治療への第一歩を踏み出しましょう。
① まずは手軽に!「簡易検査(自宅検査)」
「まずは、SASの可能性が高いかどうかを知りたい」という方に最初にお勧めするのが、ご自宅で行う簡易検査です。
【どんな検査?】 クリニックで検査機器をお貸しし、ご自宅で装着して眠っていただきます。腕時計のような本体と、指先に貼る酸素センサー、鼻に当てる呼吸チューブといった簡単な装置です。取り付け方も丁寧にご説明しますので、ご安心ください。あとは、いつも通りにご自身のベッドで眠るだけ。翌日、機器をクリニックにお持ちいただければ、データを解析します。
【メリット】
- とにかく手軽: 何より、入院の必要がなく、普段と同じ環境でリラックスして検査を受けられるのが最大のメリットです。お仕事やご家庭の都合も調整しやすいでしょう。
- 費用が抑えられる: 精密検査に比べて、保険適用での自己負担額が少なく済みます。
- 基本的な指標がわかる: 睡眠中の呼吸の状態、いびき、血液中の酸素飽和度の低下といった、SAS診断の基本となる指標(AHIなど)を調べることができます。
【デメリット】
- 情報量が限定的: 測定項目が呼吸と酸素濃度などに限られるため、睡眠の深さ(レム睡眠・ノンレム睡眠など)や脳波までは分かりません。
- 確定診断が難しい場合も: この検査だけでSASの重症度を正確に判断したり、CPAP(シーパップ)療法の保険適用を決定したりするには情報が不十分な場合があります。また、SAS以外の睡眠障害(むずむず脚症候群など)が隠れている可能性までは探れません。
② 詳しく正確に!「精密検査(PSG検査)」
簡易検査でSASが強く疑われた場合や、より詳細なデータが必要な場合に選択されるのが、精密検査(ポリソムノグラフィ検査、略してPSG検査)です。
【どんな検査?】 医療機関に1泊入院して行います。頭や顔、胸、足などに複数のセンサーを取り付け、睡眠中の脳波、心電図、眼球の動き、筋肉の動き、呼吸、血液中の酸素濃度など、非常に多くの生体情報を一晩中記録します。
【メリット】
- 非常に精度が高い: 睡眠の「量」だけでなく「質」まで詳細に分析できます。SASの確定診断を下すための最も信頼性の高い検査(ゴールドスタンダード)とされています。
- 治療方針の決定に不可欠: この検査で得られた正確なAHI(無呼吸低呼吸指数)をもとに、CPAP療法などの治療方針を決定します。CPAP療法の保険適用には、この精密検査の結果が必須となります。
- 他の睡眠障害も発見できる: SASだけでなく、周期性四肢運動障害など、他の睡眠障害の有無も同時に調べることができます。
【デメリット】
- 入院が必要: 一晩、病院に泊まるためのスケジュール調整が必要です。
- 環境の変化: いつもと違う環境や、体に付けた多くのセンサーが気になって、普段通りに眠れないと感じる方もいらっしゃいます。
- 費用が高め: 簡易検査に比べて、自己負担額は高くなります。
では、どちらの検査を選べばいいの?
当院では、患者さまの負担を考慮し、以下のような流れで進めることをお勧めしています。
- まずはクリニックでご相談 ↓
- ご自宅で「簡易検査」を実施 ↓
- 【結果に応じて】
- 中等症〜重症の疑いがある場合 → CPAP療法の検討のため、「精密検査」で確定診断へ。
- 軽症、または症状と検査結果が合わない場合 → 他の病気の可能性を探るため、「精密検査」をご提案することがあります。
- 正常範囲の場合 → ひとまず安心です。ただし症状が続く場合は、他の原因を探っていきます。
まとめ:怖がらずに、まずは第一歩を
SASの検査は、決して怖いものではありません。ご自身の体を正しく知り、この先の人生を健やかに過ごすための大切なステップです。
「いきなり入院はちょっと…」と感じる方も、まずはご自宅でリラックスして受けられる簡易検査から始めてみませんか?
どの検査が最適かは、お一人おひとりの症状やライフスタイルによって異なります。
まずは診察で、あなたのお悩みや不安をじっくりお聞かせください。
あなたに合った最善の検査プランを、一緒に考えていきましょう。
お気軽にはやかわ循環器内科にご相談ください。












