鹿児島のシニアの皆様へ。「歳のせい」と諦めているその症状、ありませんか?

こんにちは。はやかわ循環器内科クリニック院長の早川です。

人生100年時代と言われる今、鹿児島で元気に過ごされているシニアの皆様に、心から敬意を表します。
さて、皆様の中には、

  • 「日中、テレビを見ているとすぐウトウトしてしまう」
  • 「夜中に何度もトイレに起きて、熟睡できない」
  • 「血圧の薬を飲んでいるのに、なかなか下がらない」 といったお悩みはありませんでしょうか。

「もう歳だから仕方ない」「年の功だ」と、そんなご自身の体のサインを見過ごしてはいませんか?

もし、その症状が単なる「歳のせい」ではなく、「SAS(睡眠時無呼吸症候群)」という治療できる病気が原因だとしたら…?

皆様のこれからの「いきいきとした生活(健康寿命)」のために、循環器の専門医として、ぜひ知っておいていただきたい大切なお話です。

SAS(睡眠時無呼吸症候群)とは?

SAS(サス:Sleep Apnea Syndrome)とは、その名の通り、睡眠中に呼吸が止まる、または浅くなることを繰り返し、体が酸欠状態になる病気です。

ご家族から「いびきがうるさい」「寝ている時に呼吸が止まっている」と指摘されたことはありませんか? 呼吸が止まると、体は酸素不足(酸欠状態)になります。体は危険を感じて、眠っているつもりでも無意識に何度も目を覚まそうとします。

その結果、睡眠の質が極端に悪化し、日中の強烈な眠気や倦怠感を引き起こします。 そして、循環器専門医として最も懸念しているのは、この「睡眠中の酸欠」が心臓や血管に大きな負担をかけ、高血圧、不整脈(特に心房細動)、心筋梗塞、脳卒中といった、命に関わる病気のリスクを大幅に高めてしまうことです。

高齢者にこそ知ってほしい「SASのサイン」

若い方のSASは「大きないびき」や「日中の我慢できない眠気」が典型的なサインですが、高齢者の場合は、他の症状に隠れて見逃されがちです。

サイン1:夜間頻尿(夜中に何度もトイレに起きる)

「歳のせいでトイレが近くなった」と誤解されている方が最も多い症状です。 実は、これはSASと深く関係している可能性があります。 無呼吸になると、胸の中の圧力が変わり、心臓に負担がかかります。すると、体は「水分が多すぎる」と勘違いし、尿をたくさん作るホルモン(ANP)を分泌してしまうのです。 SASの治療をしたら、夜間頻京がピタリと改善したという患者さんは非常に多いのです。

サイン2:日中のうたた寝・活力低下

「年を取って体力が落ちた」「特にやることもないから眠い」と感じていませんか? それは、夜間に無呼吸でぐっすり眠れていないため、日中に体や脳が悲鳴を上げているサインかもしれません。 SASが原因で、大好きだった趣味や散歩、お孫さんと遊ぶ意欲が湧かなくなっているとしたら、非常にもったいないことです。

サイン3:高血圧の薬が効きにくい(特に早朝高血圧)

これは循環器専門医として特に強調したい点です。 寝ている間、呼吸が止まるたびに体は酸欠状態になり、交感神経が興奮します(いわば、寝ている間にずっと全力疾走しているような状態です)。 そのため、夜間も血圧が下がらなかったり、朝起きた時の血圧(早朝高血圧)が非常に高くなったりします。 「薬をしっかり飲んでいるのに血圧が安定しない」という方は、SASが隠れている可能性を疑う必要があります。

【最重要】SAS治療は、高齢者の「いきいき生活」と「健康寿命」を守るカギ

なぜ、私がシニアの皆様にSASのお話をするのか。それは、SASの治療が、皆様のこれからの「健康寿命」に直結するからです。

  • 危険な連鎖を断ち切る SASを放置 → 高血圧・不整脈・糖尿病が悪化 → 心筋梗塞・脳卒中を発症 → 寝たきり・要介護状態へ… この最悪の連鎖を断ち切るために、SASの治療は非常に重要です。
  • 認知機能との関連 睡眠中の酸欠は、心臓だけでなく「脳」にもダメージを与えます。「最近ぼーっとする」「物忘れが増えた」といった症状が、SASによる脳の酸素不足と関連している可能性も指摘されています。

SASを治療することで、 「夜ぐっすり眠れるようになり、日中の眠気がなくなった」 「夜間トイレに起きなくなり、朝まですっきり眠れた」 「血圧が安定してきた」 「趣味や外出に意欲が湧いてきた」 と、「いきいきとした生活」を取り戻される方がたくさんいらっしゃいます。

高齢者でも安心。SASの検査と治療法

「病気は心配だけど、検査や治療が大変そう…」と不安に思われるかもしれませんね。ご安心ください。

  • 検査:入院は不要です 当院では、まずご自宅でリラックスして行える「簡易検査」をお勧めしています。手の指や鼻に小さなセンサーをつけて一晩寝ていただくだけで、睡眠中の呼吸の状態がわかります。
  • 治療:CPAP(シーパップ)療法 検査でSASと診断された場合、最も安全で効果的な治療が「CPAP(シーパップ)療法」です。 寝る時に専用のマスクをつけ、機械から送られる空気の圧力で気道を広げ、呼吸が止まるのを防ぐ治療法です。 「機械をつけて寝るなんて難しそう」と思われるかもしれませんが、操作は非常に簡単です。今では多くのシニアの患者さんが「これがないと眠れない」「朝のスッキリ感が全然違う」と、上手に使いこなしていらっしゃいます。

年齢を理由に諦めないでください

鹿児島のシニアの皆様が、明日も元気に笑って、ご自身の足で好きな場所へ出かけ、ご家族やご友人と楽しい時間を過ごせること。それが私たちの何よりの願いです。

「日中の眠気」「夜間頻尿」「高血圧」は、決して「歳のせい」と諦める症状ではありません。それは、体からの大事な「病気のサイン」かもしれません。

皆様の「いきいき生活」を守るため、そのお悩みをぜひ一度、私たちに聞かせていただけませんか? 「もしかして?」と思ったら、お気軽に当院、はやかわ循環器内科クリニックにご相談ください。

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