いびきは単なる騒音じゃない?睡眠時無呼吸症候群との関係

みなさん、こんにちは。
はやかわ循環器内科クリニック院長の早川です。

普段の診察をしているとき、「うちの夫のいびきがひどくて…」という相談をよく受けます。実はこのいびき、単なる音の問題ではなく、重大な病気のサインかもしれないのです。今日は、いびきと睡眠時無呼吸症候群の関係についてお話しします。

いびきの正体は、寝ている間に空気の通り道(のどの奥)が狭くなり、空気がその部分を通る時に周囲の軟らかい組織が振動して発生する音です。これ自体は珍しいことではありません。しかし、いびきがひどい方の中には、睡眠時無呼吸症候群という状態になっている可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている間に呼吸が何度も止まってしまう病気です。のどの奥が完全にふさがってしまい、10秒以上も呼吸が止まる状態が一晩に何度も繰り返されます。本人は眠っているため気付きませんが、実は体に大きな負担がかかっているのです。

特に注意が必要なのは以下のような症状がある場合です
・日中、突然眠くなる 
・朝起きても疲れが取れない 
・起床時に頭痛がする 
・夜中に何度もトイレに行く

これらの症状がある方は、すでに睡眠の質が著しく低下している可能性があります。
さらに、治療せずに放置すると、高血圧や心臓病、糖尿病などの生活習慣病のリスクも高まることが分かっています。

しかし、心配することはありません。適切な検査と治療を受ければ、多くの場合、症状は改善します。いびきがひどい、睡眠の質に不安がある、という方は、ぜひ専門医に相談することをお勧めします。

睡眠時無呼吸症候群の話はテレビなどでもよく取り上げられ、病気のサインということはご存知の方も多いのではないでしょうか。いざ病院にかかると・・・なんて考えると気が重くなるかもしれませんが、病気の治療というよりは睡眠の質を向上する手段と捉えてみるといいかもしれません。

快適な睡眠は、健康的な生活を送るための基本です。「いびきは歳をとれば当たり前」と諦めず、一度、専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

はやかわ循環器内科クリニックでも、睡眠時無呼吸症候群についてのご相談や治療を行っています、お気軽にご連絡ください。

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