みなさんこんにちは。はやかわ循環器内科クリニック院長の早川です。
お盆休みも明け、鹿児島ではまだまだ厳しい残暑が続いています。「お休みが終わって仕事が始まったけれど、なんだか体がだるい」「気分が重くて集中できない」「理由のない不安感や胸のモヤモヤがある」と感じてはいませんか?
こうした連休明けの「心身のバテ」は、単なる気の持ちようや気合い不足ではありません。長期休みの生活リズムの変化、移動や帰省による疲労、残暑の厳しさ、そして仕事へのストレスが重なることで、体温や血圧をコントロールしている「自律神経」が著しく乱れているサインです。
私はこれまで大病院で勤務していた際にも、このお盆明けから8月下旬にかけて、自律神経の乱れから急激な血圧の上昇や不整脈、胸の違和感を訴えて受診される患者さまを数多く診てまいりました。
今回は、お盆明けのメンタルと身体を整え、残り少ない夏を健康に乗り切るためのポイントをお伝えします。
1. お盆明けに「だるさ」や「気分の不調」が増える理由
お盆休み期間中は、夜更かしや朝寝坊、親戚との集まりや旅行など、日常とは異なるスケジュールで過ごすことが増えます。その結果、私たちの体に備わっている「体内時計(生体リズム)」が狂ってしまいます。
さらに、休日モードから突然日常の仕事モードへと切り替わることで、精神的なストレスが一気にかかります。自律神経はストレスを受けると交感神経が優位になり、以下のような症状を引き起こしやすくなります。
- 夜なかなか眠れない、途中で目が覚める(睡眠障害)
- 抑うつ感、やる気が出ない、理由のない焦り(メンタルの不調)
- 頭痛、肩こり、食欲不振、胃腸の不調(身体的症状)
2. 見逃さないで!自律神経の乱れからくる循環器の「SOSサイン」
自律神経は、心臓の鼓動や血管の収縮・拡張を24時間体制でコントロールしています。そのため、メンタルや自律神経の乱れは直ちに心臓や血管へと伝わります。
以下のような不調がある場合は、循環器系にも負担がかかっている可能性があります。
① 急な動悸や脈の乱れ(不整脈)
ストレスや自律神経の乱れによって交感神経が過剰に興奮すると、じっとしているのに胸がドキドキしたり、脈が急に速くなったり飛んだりする感覚が生じます。
② 血圧の乱高下
仕事や日常生活での緊張状態が続くと、血管が強く収縮して血圧が普段より高くなりやすくなります。朝起きたときに血圧が異常に高い、あるいはめまいや立ちくらみを伴う血圧の乱れが生じることがあります。
③ 胸の圧迫感・違和感
ストレスによって心臓の冠動脈が一時的にぎゅっと狭くなり、胸が締め付けられるような違和感や圧迫感を覚えることがあります。
3. 今日からできる!心身のメンタルを整えて残暑を乗り切る3つの習慣
お盆明けの疲れを後引かせず、残暑を元気に乗り切るために、ご家庭でできる生活リズムのリセット法をご紹介します。
① 朝の光を浴びて、決まった時間に「朝食」を摂る
乱れた体内時計をリセットする最も効果的な方法は、「毎朝同じ時間に起きて太陽の光を浴びる」ことです。光を浴びることで幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌され、メンタルが安定します。また、コップ1杯の水や簡単な朝食を摂ることで腸が刺激され、自律神経のスイッチがスムーズに切り替わります。
② ぬるめのお湯に浸かる入浴法で「副交感神経」を高める
仕事終わりの夜は、38〜40℃ほどのぬるめのお湯に10〜15分ほど浸かりましょう。体を温めることでリラックスモードである「副交感神経」が優位になり、硬くなった血管が広がって血圧が下がります。質の良い睡眠をとることが、メンタルと身体の回復には不可欠です。
③ 完璧を求めず、こまめな小休止を入れる
「休み明けだから頑張らなければ」と無理をしすぎると、自律神経への負担が増大します。意識的に1時間に1回は深呼吸をしたり、冷たいお茶を飲んでひと息つくなど、小さなリラックスタイムを作りましょう。
4. 気持ちと体のSOS、どうぞお気軽にご相談ください
「メンタルの不調で病院に行っていいのだろうか」「ただの連休明けの疲れかもしれない」と遠慮される患者さまも少なくありません。しかし、心と身体は表裏一体であり、自律神経の不調を放置することが重大な循環器疾患につながることもあります。
当院では、地域の皆さまが安心して日常を過ごせるよう、丁寧でお話を聞きやすい診療を心掛けております。「動悸がする」「血圧が安定しない」「体がだるくて辛い」など、気になる症状がありましたら、どうぞ我慢なさらずにお気軽にご相談ください。











