皆さん、こんにちは!
はやかわ循環器内科クリニック院長の早川です。
新緑が目に鮮やかな季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 さて、皆さんは日中、なんだか頭がボーッとしたり、うっかりミスが増えたり、大切な会議中にウトウトしてしまったり…なんて経験はありませんか?「最近、疲れが取れないなぁ」「しっかり寝ているはずなのに、どうしてだろう?」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
実はその集中力の低下、睡眠不足が大きく関係している可能性があるんです。そして、その睡眠不足の陰には、SAS(睡眠時無呼吸症候群:Sleep Apnea Syndrome)という病気が隠れていることも少なくありません。
「睡眠」は脳のエネルギーチャージ!不足すると…?
私たちの脳は、眠っている間に情報を整理したり、日中の活動で疲れた神経細胞を修復したりしています。まるで、スマートフォンの充電や、パソコンのメンテナンスのようなものですね。
ところが、睡眠時間が足りなかったり、睡眠の質が悪かったりすると、脳は十分に休息できません。そうなると、日中の脳の働きは鈍くなり、「ガス欠」のような状態になってしまいます。
- 記憶力の低下:「あれ、さっき何をしようとしてたんだっけ?」
- 判断力の低下:「うっかり間違った選択をしてしまった…」
- 注意力の散漫:「大事な話を聞き逃してしまった…」
- 作業効率の低下:「いつもならすぐ終わる仕事に時間がかかる…」
こんな状態では、お仕事や家事、勉強はもちろん、車の運転などにも支障が出てしまいかねません。まさに「集中力の危機」ですよね。
「いびきがうるさい」は危険信号?SASと集中力の深い関係
では、なぜ睡眠の質が悪くなってしまうのでしょうか。その大きな原因の一つが、先ほどお話ししたSAS(睡眠時無呼吸症候群)です。
SASとは、眠っている間に呼吸が一時的に止まってしまう病気です。「単なるいびきでしょ?」と軽く考えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそうではありません。
呼吸が止まると、体の中の酸素が不足し、脳は「危険だ!」とアラームを鳴らして目を覚まさせようとします。本人は気づいていないことが多いのですが、この「小さな目覚め」が一晩に何度も繰り返されるため、深い睡眠がとれず、脳も体も十分に休まらないのです。
例えるなら、マラソンをしている最中に、何度も何度も足を止められてしまうようなもの。これでは、ゴール(質の高い睡眠)にたどり着けませんよね。
その結果、日中に強い眠気を感じたり、まさに先ほどお話ししたような集中力の低下が起こってしまうのです。SASの患者さんからは、「日中、まるで頭に霧がかかったようだ」といった声もよく聞かれます。
もしかしてSAS?こんなサインに心当たりはありませんか?
- 家族やパートナーから「いびきがうるさい」「寝ているときに呼吸が止まっている」と指摘されたことがある
- 夜中に何度も目が覚める
- 朝起きたときに頭痛がする、スッキリしない
- 日中、我慢できないほどの強い眠気がある
- 集中力が続かない、記憶力が落ちたと感じる
これらのサインに心当たりがある方は、一度SASの可能性を考えてみても良いかもしれません。
質の高い睡眠で、スッキリ冴えた毎日を!
「たかが睡眠不足」「いびきくらい」と放置してしまうと、集中力の低下だけでなく、将来的には高血圧や心臓病、脳卒中といった生活習慣病のリスクを高めてしまうこともわかっています。
当クリニックでは、SASの簡易検査や治療のご相談も承っております。ご自宅でできる簡単な検査もありますので、「もしかして…」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。
質の高い睡眠は、健康でいきいきとした毎日を送るための大切な土台です。私たち、はやかわ循環器内科クリニックは、皆さんの「ぐっすり」と「スッキリ」を情熱を持ってサポートし、鹿児島の皆さんの健康長寿に貢献していきたいと考えています。
気になることがあれば、いつでもお声がけくださいね。